見つめ直して欲しい『互助の心』②
<お客様の気持ちに寄り添うことの大切さ>
生花搬入の禁止を受け一般の生花業者はすぐに行動へと移ります。撤回を求める為のベルコさんとの対話、署名活動を行いますが、これらの努力も虚しく、この決定事項が改められることはありませんでした。結果を受け、最終的な対応として裁判に踏み切るという意見もありましたが、判例を調べているうちに似たような案件で敗訴していることが分かったことから、
((裁判敗訴の理由、公正取引委員会の見解・・・公正取引委員会では「利用する喪家が、葬儀社や葬儀会場を選ぶ権利がある限り、独占禁止法には抵触しない」とされています。つまり「もし、葬儀執行者である喪主(ご遺族)がこの行為に対して意義を唱えるのであれば、違う葬儀社、他の葬儀会場でお葬式を行えばいいでしょう。」ということだそうです。中々理不尽な話です。もし仮に喪家として別にそれでもかまわないと判断をしたとしても、『会場を選ぶ権利のない、親族や一般の方々』に対しても一方的に決められたルールを従わせるというのは、いかがなものでしょうか?
お客様によっては、「このお花屋さんのお花が好き」「お花屋さんと友達だから利用してあげたい」と思っている方もいるのです。
端から見たって、この行為は、独占的行為です。
ビジネスを行う上で、利益を追求することはしごく当然のことであることは、皆さんも重々承知していることでしょう。しかし、この度のブログでお話をさせて頂いていることは、利益を追求する気持ちが行き過ぎています。
地域経済の衰えが色濃く表れている現在だからこそ、利益が減ったとしても、みんなで乗り切ろうという気持ちが必要であることを、あの日の震災から学んだはずです。
公正取引委員会には人々の心の変化を捉え、率先して公平でありなおかつ多くの人々が、有益になるように働きかけて欲しい・・・願わくば、この生花の問題について見つめ直して欲しいと思います。))
長くなりましたが続きにもどります・・・
それ以上は無理という結果に至ったわけです。
( )かっこ書きの中でもふれたように、お花屋さんを選ぶのは人それぞれが持つ権利です。その小さな権利さえ奪うこの行為を、みなさんはどう思われるでしょうか?
現在の葬儀は、戦後、何もない状況の中、大切な人を自分たちの出来る範囲で送ってあげようとする尊い気持ちから今の形へと変化して来ました。
香典や生花が、日本の葬儀において定着しているのは、純粋に人々の「助け合う気持ち」が自然とそうさせたものであり、人から人へと脈々と伝えられてきた助け合いの思いが、現在の葬儀文化の礎となっているのです。私達葬儀社は、そのような歴史の中生かされていることを認識しなくてはいけません。第三者の立場である葬儀社が、一人一人の故人を想う気持ちを奪うようなことをしてはいけません。「助け合い」というかけがえのない大切な気持ちに水を差すようなことをしてはいけないのです。
<問題解決へ双方協力>
先の項目で、色々と訴えてきました。しかしきっと今のままでは政治の世界の民主党 、自民党のように平行線で、何も解決されることはないでしょう。
私なりに解決策を考えて見ましたが、やはり解決するには、人と人との思いやりの心『互助の心』が必要です。
この問題の原点は、葬儀に飾られる生花スタンドの搬入における、生花業者のモラル(搬入の際、落ちた花びらを拾わないで帰る=会場が汚れる)の問題と会場セッティングが搬入のときの混乱により、業務に支障が出てしまうことにあります。しかしこれらの問題は、生花業者がベルコさんに協力することにより解決することが出来るのです。
それは実に簡単な方法です。要するに、会場を汚したのであれば「自分で掃除をする」。会場のセッティングが遅くなるようであれば、「花の順番を決める時、ベルコさんと一緒に生花を並べるのを手伝ってあげる」ということです。たったそれだけのことなのです。
物事は実に単純です。この問題についても根本をたどれば、そう難しい問題ではありません。しかし人間はとかく単純なことを難しく解釈してしまうことがあります。元をたどれば大したことでもないことを、自分にとって都合が悪いという理由だけで、大きな問題へと発展させてしまうのです。
その結果、お互いが自己の主張を押し通そうとし憎しみ合う。最悪の結果に陥るのです。
しかし、もうそろそろこれらの些細な憎しみは捨てる時です。
全世界に広がりつつある世界的規模の恐慌や東日本大震災がもたらした原発などの大きな問題が今日本を苦しめている。
このようなときに、「生花を搬入させません」などと小さなことに意固地になっている場合ではないのです。
少しでも、人々の生活を安心させてあげることが、日本再生の鍵です。生花業者の生活の糧を返してあげることも、『日本再生の為の一助』となるはずです。その為にどうかあなたたちが掲げる互助の気持ちを見つめ直して下さい。あなたたちがに関わる全ての人々に、互助の気持ちを捧げて下さい。そのことを強く希望しこのたびのブログを閉じたいと思います。