魂入れはいつ頃行ったらよいでしょうか
Q「うちには仏壇がないのですが、父の葬儀を機会に購入をしようと考えています。購入の目度がある程度ついたのですが、魂入れをどの時期に行ったらよいか分かりません。いつ頃にしたらよいのでしょうか?父が亡くなり3七日になりました。宗派は臨済宗です。」
A「魂入れの事を 開眼供養(かいげんくよう)と言い、そのとき営われる法要を開眼法要と言います。仏像を造る際、大部分を完成させ最後に目を描き入れることで、仏像としての完成を迎えるそうですが、このことには仏像に魂を吹き込み、その仏像として形作られた神仏の神秘的な力を宿すという大切な意味があるようです。その人間の力を超越した尊い光を授かりたいという、人々の思いが開眼供養のルーツとなったと考えられます。
魂入れ(開眼供養)は、仏壇、お墓、黒塗りの位牌などを新たにご用意された場合に行われます。ここでの魂とは、亡き故人のことではなく、崇拝する仏「各宗派の御本尊様」のことを言います。
御本尊様をお招きして、末永く先祖の御霊、家族をお守り頂く、その為の作法が魂入れなのです。
では、質問にございました魂入れをいつ行うかということですが、仏壇の納品時期にも寄りますが、私としては、仏壇屋さんに5七日か6七日の前日には仏壇をご納品、お寺様がお見えになる中陰法要(5七日か6七日の日)のときに一緒に、開眼法要をされるのが宜しいかと思います。
開眼供養は、御本尊様が宿るということから大切な儀式です。ご遺骨がご自宅から離れる49日を、崇拝する御本尊様と一緒に迎えられることは、尊いことでありますから、事前に行うことをお勧めいたします。
尚、浄土真宗には魂入れの概念はありませんが、尊い人がその場に転居される(その場とは仏壇やお墓など)、ご移徙(ごいし)もしくは、おわたましという言葉があります。