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お骨を家に置いておきたいのですが 2011年5月16日

Q『父が亡くなり、すでに葬儀は終えました。通常、仏教であれば49日に、納骨すると思いますが、母が「しばらくは納骨しないで家に置いておく」と言っています。49日には必ず納骨をしないといけませんか?』
A『遺骨が故人の象徴として大切に祀られるようになったきっかけとして、舎利信仰というものがあるそうです。仏教の祖、釈迦の遺骨を「舎利」と言い、古来の人々は尊いモノとして崇めました。(伝説では、舎利をめぐり8つの国が争いを起こしていることから、釈迦の遺骨が、信者にとっては、何物にも代え難いモノであったと考えられます。)
日本の火葬の始まりは、西暦700年、中国帰りの法相宗の僧侶「道昭」が遺言により、親族や弟子に火葬させたことが、そのはじまりとされています。道昭に舎利信仰があったかどうかは分かりませんが、それ以降、随分と後になりますが、12世紀頃には、高野山に納骨をすることが人々の間に広がり、習慣となりました。
しかし、火葬が文化として定着する以前は、土葬による埋葬が主でありましたから(仏教の伝来は538年頃とされ、火葬文化が定着する以前に伝来されていた)、納骨に関する決まり事というものは、ないように思われます。したがって単純に考えたならば、49日に必ず納骨をしなくてもよいということになります。
49日に納骨をする理由として考えられるのは、ひとつ、先にお話しした土葬文化から火葬文化に移行したことと舎利信仰が習慣化されたことにあると思います。
今の世も、先の世も同じだと思いますが、人の死は悲しいことで、何かに「すがりたい」という気持ちがあったのではないでしょうか。遺骨を供養する文化のなかった時代、土の中に死者を葬ることで、死者との気持ちの整理を付けていた。それが、火葬が用いられ、舎利信仰が世に広がり、多くの人々に遺骨を供養する信仰が伝わります。納骨が49日になったのも、そのような経緯と共に、死者があの世へ旅立つ期間である49日((満中陰)までの期間は、死者が「生と死」「陰と陽」の狭間(中陰)に居る)までの間は、近くに感じていたいという、切なる思いから来ていると推察いたします。
私の考えとしては、お母様のお気持ちを大切にして欲しいと、アドバイスしたいところではありますが、お寺によっては、「49日は、この世との別れの日であり、納骨を伸ばすことで、あの世に行きづらくなる」と考えるお寺もあるとお聞きします。もちろん、「いつでもいいですよ」というお寺もございますので、あなたの菩提寺にお聞き頂くことが必要です。

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